冠動脈インターベンション

当院では冠動脈疾患の患者さんに心臓カテーテル検査および冠動脈インターベンション治療(バルーン・ステント・薬剤溶出性ステント)を行っています。

「冠動脈疾患」とは

冠動脈は心臓に血液を供給する重要な血管で左右あわせ2本よりなります。その血管の内側に脂質が沈着し、狭窄や閉塞することにより生じる疾患を冠動脈疾患といいます。冠動脈疾患には狭心症や心筋梗塞が含まれ、生活習慣の変化により現在非常に多くの方が罹患し、さらに増加されるといわれています。
このような冠動脈疾患の診断のひとつに心臓カテーテル検査があります。

「心臓カテーテル検査」とは

心臓カテーテル検査とはカテーテルと呼ばれる細い管(直径2mmほど)を用いて心臓や血管の検査の総称で冠動脈造影も含まれます。

「冠動脈造影検査」とは

冠動脈造影は、カテーテルを動脈に挿入し、冠動脈の入り口に留置し、造影剤と呼ばれるX線を通さない薬剤を注入することで冠動脈の走行や狭窄または閉塞の程度を撮影する検査です。狭心症や心筋梗塞の診断やカテーテル治療後の効果を評価するために必要な検査です。以前は足の付け根の血管より検査を行うことが多く、検査数時間の安静が苦痛でした。最近は手首にある橈骨動脈より検査を行うことで、検査直後から歩行することができ負担はより軽減しています。

「経皮的冠動脈形成術(冠動脈インターベンション治療・PCI)」とは

狭くなった冠動脈をカテーテルを用いて広げ血液を流れやすくする方法です。先端にバルーン(風船)がついたカテーテルを通し、狭くなった部分まで進めた後、膨らませます。バイパス手術に比べると、局部麻酔ですみ身体に対する負担が少ないので、急速に普及しました。しかし、再び血管が狭くなってしまう場合もあり、“ステント”と呼ばれる特殊な金属の筒で、広げた血管を内側から固定させる方法も行われています。

「バルーン、ステント治療の限界」

従来のバルーン、ステント治療では20%~40%の頻度で再狭窄が起こり、再治療が必要でした。この「再狭窄」を減らすために開発されたのが薬剤溶出ステントです。

 

「薬剤溶出ステント」とは

従来のステントに薬剤を塗布することにより、再狭窄の原因となる細胞の増殖を抑制します。その結果、再狭窄による再治療のリスクを低減することが可能となりました。
2004年3月に厚生労働省の薬事承認を得て、本邦での使用が可能になった薬剤溶出ステントは海外で実施された臨床試験等において、急性期だけでなく長期にわたる再狭窄の発生を継続して低減させることが報告されています。虚血性心疾患(狭心症など)の患者さんにとっても病気の再発のリスクが低減され、長期にわたり効果を継続できる治療法であると注目されています。