当センターでは、充実の設備で患者さんへ安心の医療を提供しています。
MRI装置
『MAGNETOM Amira』を導入しました
平成30年12月に、ドイツ・シーメンス社製1.5TMRI装置「MAGNETOM Amira」を導入しました。この装置には、最新の高感度フルデジタルコイルが搭載されており、全身で高速撮像技術であるパラレルイメージングの使用が可能になり、検査時間の短縮が可能になりました。また検査目的によっては、従来と同じ時間で、より精密な検査を行うことも可能になります。
また検査時に騒音が発生しておりましたが「QuietSuite」という静音撮像モードが搭載され、検査部位によっては従来よりも静かに検査が行う事ができるため、小児の検査などの際に安定した検査が可能になります。
本装置には、最新のアプリケーションが搭載されており、従来では難しかった検査が可能になりました。近年は拡散強調撮像(DWI)にて急性期の脳梗塞の描出に加えて、全身の癌の描出も可能になりました。但し、DWIは脳低部や乳房などの空気に接する部位では大きく歪んでしまい、画質の劣化が生じていましたが、「Resolve」という最新の撮像法により、歪みの少ない画像で診断が可能になります。
当院は乳房MRI検査にも力を入れています。乳房MRI検査は質的診断、広がり診断などに対応する有用な検査法です。そのため、より高画質に乳房MRI検査を行うために、高性能の18chマンモコイルを導入しました。前述のResolveなどのアプリケーションと組み合わせることによりさらに精度の高い検査を可能にします。
CT装置
『SOMATOM Definition Edge』を導入しました
平成30年12月に、ドイツ・シーメンス社製「SOMATOM Definition Edge」を導入しました。
この装置は、最新の被ばく低減技術や造影剤低減技術が搭載されているため、高画質で侵襲度の低いCT検査が可能です。
搭載されているX線管は全身領域で0.28秒の高速回転を用いて検査の実施ができ、1回転で128スライスの画像を同時に出力することができます。そのため、呼吸止めの難しい患者さんや体動のある患者さん(救急、小児など)にも柔軟な対応が可能となりました。心臓検査においては、シャッタースピードが速い装置のため、以前の装置では困難であった高心拍症例や心拍変動症例などにも精度の高い画像の提供が可能です。
ここ数年は、日本におけるCT検査の被ばくの多さは国内外問わず問題視されていますが、本装置にはフォトダイオードとA/Dコンバータが1つの集積回路に集約され、さらにシンチレータ素材も一体化された『Stellar Detector』や最新型のモデルベースの逐次近似画像再構成法『ADMIRE』によって従来の装置より低被ばくでCT検査が可能となりました。
さらに人工骨頭置換術後や人工膝関節置換術後、整形領域では体内に金属が留置されている症例がありますが、以前の装置ではこれらの症例に関しては十分な画像を得ることができませんでした。本装置に搭載されています金属アーチファクト低減機能『iMAR』を使用する事により症例によってはそれらの問題も解消できる可能性があります。
新装置の導入で、患者さんにとってより安全・安心な検査の実施が可能となりました。
マンモグラフィ
『MAMMOMAT Inspiration』を導入しました
平成30年11月に、シーメンス社製マンモグラフィ装置「MAMMOMAT Inspiration」を導入しました。
近年、原発事故や有名人の乳がん罹患をきっかけに、乳がん遺伝子によるハイリスクグループの存在やマンモグラフィ検査での被ばく線量など、一般の方の乳がんへの関心がかなり高まっているように感じています。
当院では、乳がん検診はもちろん、その後の精査や診断、手術後の経過観察のために受診される方も多く、複数回の被ばくをすることを考えると、必要最小限の被ばくで高品質な診断画像を得られること、また精度の高い検査が行なえることを第一に考えて装置を導入しました。本装置は、エックス線への感度が高く鮮明な画像が得られる直接変換方式のフラットディテクタを搭載し、高画質と低被ばくを両立しています。被ばくは以前の装置に比べて約半分で済みます。
また、県内ではまだ導入の少ない、乳房内を3次元的に診断できる「トモシンセシス」機能も導入し、これまでより精度の高い診断が可能になりました。一般的に日本人女性には乳腺密度の高い乳房が多いのですが、乳腺密度が高いほど組織が複雑に重なって描出されるため、病変を見つけ出すのが難しくなります。トモシンセシスはいろんな角度から撮影したデータを基に3次元データを作り、通常の撮影では得られない断面画像が得られますので、組織の重なりを無くした状態で診断できるようになります。
なお、多数連続して撮影を行なう検査のため被ばく線量を心配されるかもしれませんが、一回の撮影はごく低線量で、トモシンセシスと通常撮影のトータルでも定められた基準値以下で検査できます。また、トモシンセシス撮影時に併用する通常撮影では、エックス線が乳房内部を透過する際に発生する「散乱エックス線」の影響を独自の技術で取り除く「PRIMEテクノロジー」が併用でき、トモシンセシスを使った場合でも従来並みの被ばく線量で検査を受けていただけます。
多目的FD透視診断システム
『LUMINOS Session』を導入しました
平成30年12月に、シーメンス社製多目的FD透視診断システム「LUMINOS Session」を導入しました。
胃透視検査や注腸検査などで利用されてきたX線透視診断装置は、消化管検査を中心に行われてきましたが、近年は整形領域をはじめ内視鏡検査へも利用が拡大しています。本装置は、多目的用途に適した大視野(17×17インチ)平面検出器(FD)を搭載しており、広いエリアを一度に確認することができ、腸管全体や尿路系を1画面上で描出することが可能です。
また、術者が患者テーブルに近づきやすい構造、周辺機器を最小化することで検査室内のスペースを有効活用でき検査をスムーズに行える環境が整いました。検査をスムーズに進めることで、患者さんにとっても時間的・身体的な検査負担を軽減することに繋げられます。
他にも、本装置は低被ばく機能を搭載し、以前より少ないX線量での検査が可能となります。また検査における被ばく状況の管理もおこなえ、安心して検査を受けていただけます。
一般撮影装置
胸部、腹部や骨格系の撮影をします。X線撮影に対して皆さんは放射線被曝のことが気にかかると思われますが、一般撮影に関しては大変少ない線量を用いて検査を行っていますので、撮影による身体への影響は無視できるレベルです。ただし、妊娠中の方、妊娠の可能性のある方は、必ず撮影前に申し出てください。
また、当院で撮影されたフィルムは、CR装置により全てデジタル化され、画像処理により安定した写真を提供しています。
超音波検査装置
心臓超音波検査
よく『心エコー』と呼ばれているものです。
胸部(心臓付近)にゼリーを塗り、超音波を出すプローブというものを胸にあてて、心臓の大きさや構造、動きなどを観察します。レントゲンと異なり、超音波自体は体に非侵襲的なものですので、安心して痛みも無く、繰り返し検査を行えます。
心臓超音波検査の詳細へ
頸動脈超音波検査
近年の生活習慣の変化や高齢化により動脈硬化性の疾患が増えています。 頚動脈は動脈硬化の好発部位であり、超音波で観察することにより動脈硬化の程度や血管の走行異常、狭窄が診断できます。
頸動脈超音波検査の詳細へ
腎動脈超音波検査
腎臓は背中側の腰の高さにあり、そら豆のような形をしていて、大きさがにぎりこぶしくらいの左右一対の臓器です。超音波検査にて腎動脈狭窄症の有無を診断することができます。
腎動脈超音波検査の詳細へ
下肢動静脈超音波検査
心電図
心電図
手首・足首・胸部に電極をつけて、心臓から発する電気信号を記録します。
心臓の病気(不整脈・心肥大・心筋梗塞など)を調べます。
運動負荷心電図
階段を昇り降りしたり、動くベルトの上を走って運動した後の心電図の変化を観察、記録する検査です。
ホルター心電図
携帯型の心電図記録器を装着して、日常生活の中で、心臓に異常(不整脈や狭心症など)がないか、約24時間の心電図を記録する検査です。
内視鏡
- EVIS LUCERACLV-260SL 内視鏡システム
- 気管支ファイバー
- 胃ファイバー
- 大腸ファイバー
- ERCP
血管造影検査装置
心臓カテーテル検査
血管造影検査では細いカテーテルを、心臓や肝臓等の血管まで挿入し、診断や治療を行います。
また、当院では循環器疾患に力を入れており、虚血性心疾患や心不全等の循環器救急を受け付けていますので、開業医の先生から救急車で搬送される患者さまも数多くおいでます。
冠動脈インターベンション(PCI)
狭くなった冠動脈をカテーテルを用いて広げ血液を流れやすくする方法です。先端にバルーン(風船)がついたカテーテルを通し、狭くなった部分まで進めた後、膨らませます。バイパス手術に比べると、局部麻酔ですみ身体に対する負担が少ないので、急速に普及しました。しかし、再び血管が狭くなってしまう場合もあり、“ステント”と呼ばれる特殊な金属の筒で、広げた血管を内側から固定させる方法も行われています。
血圧脈波検査
動脈硬化の新しい指標であるCAVI(キャビー・心臓足首血管指数)、ABI(エービーアイ・足関節上腕血圧比)などを測定します。手足の血圧と脈の伝わる速さを測定することにより、手足の動脈の閉塞の有無や血管のしなやかさが分かります。検査は15分程度で終了します。
その他の医療設備
PCR
診断精度を上げるために、結核菌のDNAを検査します。
全自動液体培養装置
検査対象の結核菌の培養において、従来の培養法に比べ短期間で結果をだすことができます。
コンピューテッドラジオグラフィー
X線写真をデジタル方式にて撮影します。
ヘリカルCT
短時間で通常のCTより精度の高い撮影が可能です。