教育研修計画

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教育体制

Ⅰ.看護部の教育理念

各分野における専門性の高い知識・技術を持ち、専門職業人としての倫理に基づいた行動ができる看護職員を育成します。

教育目的
  1. 患者の視点に立った質の高い看護(および介護)サービスを提供できる人材を育成する。
  2. 科学的根拠に基づいた専門性の高い看護実践能力を育成する。
  3. 生命の尊厳と人権の尊重を最優先し、倫理的行動がとれるような感性を育む。
教育目標
  1. 変化する医療ニーズに対応し、当院が地域で求められている看護実践能力を向上させる。
  2. 成人学習者として主体的に学ぶことができるよう、共に学び共に育つ職場風土を醸成する。
  3. 豊かな人間性と高い倫理観をもった看護師を育成する。
  4. 看護職者個々のキャリアデザインを支援する。
  5. 看護の質向上に寄与する看護研究活動を支援する。

 

Ⅱ. 看護部の教育体制


■ 看護職員能力開発プログラム(ACTyナース)に基づく教育体制
当院では、国立病院機構が作成した看護職員能力開発プログラム(ACTyナース)〔平成18年3月作成〕に基づき、看護職員の教育を行ってきました。さらに平成30年4月からは、平成29年1月に改訂された ACTyナース Ver.2 を導入し、より体系的なクリニカルラダー教育を実施しています。
ACTyナース Ver.2では、看護職員が段階的に能力を伸ばし、専門性を高めながら成長できるよう、目標設定、実践能力の評価、教育支援体制の整備が明確に示されています。当院ではこのプログラムに沿って、看護師一人ひとりが自らのキャリアを見据えながら学び続けられる環境づくりに取り組んでいます。

▼能力開発プログラム展開の実際(クリックして拡大)
能力開発プログラム展開の実際

継続教育の体系図.pdf

Ⅲ. 教育プログラム


■ クリニカルラダーに沿った教育体制
とくしま医療センター東病院のキャリアラダー構造図(pdf)に基づいて年間の教育計画を立案し、看護師一人ひとりが主体的に学習・実践できるよう支援しています。
看護職員が自らの成長段階を理解し、目標を持って学べるよう、体系的なキャリアラダー教育を運用しています。

令和8年度看護職員教育計画(pdf) (←クリックするとご覧いただけます)

■ レベル別研修について
Ⅰ~Ⅴの各レベルには、それぞれ到達を目指す看護師が受講する必須研修が設定されています。必須研修を受講した看護師は、当院の認定方法に沿ってレベル認定申請を行うことができます。
また、新人看護師、既卒新採用者、中途採用者については、自己評価・他者評価の状況に応じてレベル申請が可能となっており、個々の経験や能力に合わせた柔軟な認定が行える体制を整えています。

1)レベルⅠ(新人看護師教育)
【目標】
看護実践に必要な基本的能力を習得する。

レベルⅠでは、看護師としての基礎を確実に身につけることを目的としています。
新人看護師が安心して学び、成長できるよう、プリセプターや支援看護師、教育担当者が寄り添いながら指導を行い、看護の基礎力をしっかりと育てていきます。

【必須研修】

開催月 研修名 研修方法
4月 新採用者研修 集合
看護技術研修 集合
5月 危険予知トレーニング(kYT) 集合
看護技術研修 集合
6月 危険予知トレーニング(kYT) OJT
3か月の歩み 集合
7月 患者急変時の対応 集合・OJT
多重課題への対応 集合
9月 6か月の歩み 集合
10月 メンバーシップ 集合
11月 看護倫理 集合
11月~1月 日々受け持ち看護師の役割 OJT
2月 1年の歩み発表会 集合

2)レベルⅡ
【目標】
①根拠に基づいた看護を実践する。
②後輩と共に学習する。

レベルⅡでは、基礎的な看護実践を確実に行えるようになった看護師が、さらに一歩進んで「なぜその看護を行うのか」という根拠を理解し、判断しながら実践できることを目指します。
また、後輩と共に学び合い、周囲と協働しながら成長していく姿勢が求められます。

【必須研修】

開催月 研修名 研修方法
5月 ケーススタディについて 集合
7月 経営参画 集合
9月 患者の権利擁護について 集合
11月 リーダーシップ 集合
12月 ケーススタディ発表会 集合
3月 後輩支援(導入) 集合

3)レベルⅢ
【目標】
①個別性を重視した看護を実践する。
②看護実践者として、後輩に支援的役割を果たせる。

レベルⅢでは、患者さん一人ひとりの背景や状態を踏まえた個別性の高い看護実践が求められます。
また、看護実践者として後輩に対して支援的な役割を果たすことも重要な目標となります。後輩が安心して学べるよう声をかけ、実践の振り返りを一緒に行うなど、チームの成長を支える姿勢が求められます。
レベルⅢは、看護師としての自律性が高まり、周囲と協働しながらより質の高い看護を提供できるようになる段階です。

【必須研修】

開催月 研修名 研修方法
5月~2月 日々リーダーの役割 OJT
6月 経営参画 集合・ОJT
7月 看護倫理 集合
8月 後輩支援(コーチング・アサーション) 集合
8~11月 患者の立場に立った看護倫理 ОJT
個別性を尊重した看護の実践 ОJT

4)レベルⅣ
【目標】
①後輩の学習を支援する。
②チームリーダーとしての役割行動がとれる。

レベルⅣでは、看護実践能力に加えて、後輩の学習を支援する力が求められます。後輩が安心して学び、成長できるよう、状況に応じた助言や振り返りの機会を提供し、学習を促す役割を担います。
また、病棟の看護チームをまとめるチームリーダーとしての役割行動が重要となります。患者さんの安全・看護の質・スタッフ間の連携を意識しながら、チーム全体が円滑に動けるよう調整し、リーダーシップを発揮する段階です。

【必須研修】

開催月 研修名 研修方法
6月 経営参画 集合・OJT
7月 看護倫理 集合
9月~12月 看護を語ろう(意思決定支援) OJT
11月 ファシリテーションスキル  集合
12月 倫理的課題への取り組み実践報告会  集合

5)レベルⅤ
【目標】
➀専門性の発揮、管理・教育的役割モデルとなり、研究的に取り組む

レベルⅤでは、看護師として高度な専門性を発揮し、病棟や部署の中で管理的・教育的役割のモデルとなることが求められます。後輩や周囲のスタッフに対して、専門的知識や経験をもとに助言・指導を行い、組織全体の看護の質向上に寄与する段階です。
また、看護実践をより良いものにするために、研究的視点を持って課題に取り組む姿勢が重要となります。看護の根拠を深め、エビデンスに基づいた実践を推進することで、組織の看護力を高める役割を担います。

【必須研修】

開催月 研修名 研修方法
9月 医療安全事例分析の方法と実際 集合
9月~1月 医療安全事例分析 OJT
10月 災害対策 集合
10月~1月 災害対策に関する部署での取り組み OJT
11月 SWOT分析 集合
11月~1月 部署での取り組み OJT

■ 役割別研修について
1)プリセプター・支援看護師
プリセプター・支援看護師は、新人看護師が安心して学び、看護実践の基礎を身につけられるように支援する役割を担います。新人看護師の成長段階に合わせて、日々の看護実践の振り返りや学習の方向性を一緒に確認し、職場への適応をサポートします。
プリセプターは新人看護師の最も身近な相談相手として、技術指導だけでなく、精神的な支えとなることも重要です。支援看護師は、プリセプターと協働しながら、部署全体で新人を育てる体制づくりに関わります。
新人看護師が自信を持って看護を実践できるよう、チーム全体で支援することを目的とした役割です。

【必須研修】

開催月 研修名 研修方法
7月 3か月の振り返り 集合
10月 6か月の振り返り 集合
3月 1年の振り返り 集合

 

Ⅳ. 新人看護師教育体制


■ プリセプター・支援看護師
当院では、プリセプターシップおよび支援看護師に関する基準に基づき、新人看護師教育を行っています。
新人看護師一人に対して、プリセプター1名と支援看護師1名を配置し、意図的・段階的・系統的な指導を実施しています。
部署全体で新人を育てる体制が整っており、すべての看護師が新人看護師の育成に関わることを基本としています。
新人看護師の状況に応じて、必要な期間は毎日先輩看護師とペアを組み、看護実践や業務を共に行いながら、知識・技術の習得を支援します。
当院が育成したい看護師像である「共に支え合い、あたたかい関わりができる看護師」 を、誰もが・いつも・いつでも・どこでも体現できるよう、職場全体で取り組んでいます。
そのため、新人看護師に寄り添い、温かく支える教育が実現できており、安心して成長できる環境が整っています。

各看護単位における新人看護師教育・支援体制.pdf

【教育担当看護師長からのメッセージ】
毎年開催している「1年の歩み研修」で、新人看護師が自分の目標をしっかりと語る姿を見ると、本当にうれしく感じます。
新人の皆さんには、自分が目指す看護を日々忘れずに、患者さんに寄り添う看護を実践し続けてほしいと願っています。先輩看護師がしっかりサポートしてくれるとくしま医療センター東病院で、看護の道を極めてみませんか。


写真は、育て合いの輪を新人ナースへ贈るプリセプターと教育委員の皆さんです。毎年この輪が受け継がれ、学び合い・育て合いの文化が自然と広がっています。
新人看護師だった人がプリセプターになり、プリセプターだった人が支援看護師になり、かつて自分が育ててもらったように、やさしく、あたたかい教育が病棟で当たり前のように行われている-それが東病院の魅力です。
新人看護師を大切に育てる文化が根づいているからこそ、「誰もが・いつも・いつでも・どこでも」あたたかい関わりを届けられる看護師へと成長していきます。

 

Ⅴ. 学生の受け入れ


  1. 看護学生の実習
    学校で学んだことを臨床の場で体験し、看護師として必要な知識・技術・態度の習得ができるように指導を行っています。患者さんとの関わりや看護実践を通して、専門職としての基礎を育むことを大切にしています。

  2. 病院見学
    当院への就職を検討されている方を対象に、随時病院見学を実施しています。
    見学では、病棟の環境、看護師の働き方、教育体制、チームの雰囲気などを丁寧にご案内し、気になることをその場で質問していただけます。当院の看護を実際に見ていただくことで、働くイメージがより明確になります。 見学は随時受付中です。お気軽にお電話ください。ご参加をお待ちしています。

  3. インターンシップ
    インターンシップは、病院見学と同様に当院への就職を検討されている方を対象としています。職場の雰囲気やスタッフの働く姿を実際に見ていただき、看護の魅力や当院の特徴を肌で感じられる機会となっています。
    また、スタッフとの意見交換の時間も設けており、働き方や教育体制、キャリア形成について直接話を聞くことができます。週末に開催しており、参加しやすい日程で実施しています。
    「どんな職場で働くのか」「どんな人たちと一緒に看護をするのか」を知ることができる貴重な機会です。ぜひお気軽にご参加ください。

  4. 高校生の受け入れ
    夏休み期間中に「ふれあい看護体験」を実施し、一日看護体験を受け入れています。
    看護の仕事に触れ、医療職への理解を深める機会となっています。

  5. 中学生の受け入れ
    学校教育の一環として、働くことの意義を実感し、職業への意識を高めるための「職場体験」を受け入れています。医療現場での体験を通して、社会の中で働くことの意味を学んでもらっています。